2026年10月10日(土)から12月20日(日)まで、東京の臨海部を舞台にした国際美術展「TOKYO ATLAS(トウキョウ アトラス)」が開催されます。会場は、台場エリア、青海エリア、そして天王洲エリア。天王洲アイルでは、運河沿いの交流拠点「アイルしながわ」と、寺田倉庫が運営する「WHAT MUSEUM」が会場に予定されています。
本記事では、TOKYO ATLASの概要を紹介しながら、天王洲アイルで注目したい展示会場「アイルしながわ」を中心に、見どころをわかりやすくご紹介します。
「TOKYO ATLAS」は、東京ならではの都市空間を舞台に、アートを通じて多様な価値観との出会いや交流を生み出すことを目指す国際美術展です。美術館の中だけで完結する展覧会ではなく、台場・青海・天王洲といった日常の都市空間や水辺の風景の中に作品が展開されることが特徴です。
タイトルの「ATLAS」には、世界を支える神話的存在としてのアトラスと、「地図帳」という意味が重ねられています。来場者は街を歩き、会場を巡りながら、未知の地図をたどるように作品と出会い、東京の新しい表情を発見していくことになります。

▲アイルしながわ:旧東品川清掃作業所を再活用した交流拠点
アイルしながわは、2022年10月に開設された、面積約900平方メートル・天井高約10メートルの交流拠点です。旧東品川清掃作業所を再活用した施設で、天王洲アイルの運河沿いに位置し、これまでもアート活動やパラスポーツ、地域イベントなどを通じて、地域の賑わいを生み出してきました。
かつて都市のごみ集積場として使われていたこの場所は、再開発によって周辺の水辺沿いの広場や遊歩道が整備され、歴史の記憶を内包した都市空間へと生まれ変わっています。人工的な構造物、開かれた水面、かつての用途の名残が混ざり合うこの場所で、笹岡由梨子による映像インスタレーションなどの展示が予定されています。

▲ 作品|《タイマツ》2026 Photo by 麥生田兵吾
笹岡由梨子は、1988年大阪府生まれ。現在は関西を拠点に活動するアーティストです。自らが出演する操り人形劇を用いたビデオ・インスタレーション作品で知られ、手作りの質感を生かしたユーモラスな表現と豊かな物語性を特徴としています。
愛や家族といったアンチームなテーマを扱いながらも、作品には時に辛辣で不穏な文化的省察や批評性が宿ります。また、中東欧での長期滞在をもとに、自ら作詞・作曲した壮大な民族叙事詩のような作品を制作するなど、スケールの大きな表現にも注目が集まっています。
天井高のあるアイルしながわの空間で、映像、物語、身体性がどのように立ち上がるのか。水辺の開放感と、施設が持つ都市の記憶が重なり合う展示空間に期待が高まります。

▲ ポートレート|Photo by S.C.Felix Wong

▲WHAT MUSEUM:「座標」で新進気鋭作家・キュレーターの現在地へ
東品川に位置するWHAT MUSEUM(面積1,300㎡)は、寺田倉庫が運営する、倉庫空間を現代アートや建築との出会いの場へと昇華させた施設です。WHAT(WareHouse of Art Terrada)の名のもと、絵画・立体・建築模型・映像・インスタレーションなど多彩な表現を展示し、天王洲のアートコミュニティの核として世界へ芸術文化を発信しています。
TOKYO ATLAS期間中、WHAT MUSEUMでは関連企画「座標」が開催されます(入場無料予定)。
「座標」は、公益財団法人東京都歴史文化財団がこれまでに支援してきたアーティスト、キュレーター、アートマネジメント人材の現在地を繋ぐように展開される展覧会です。それぞれの担い手が異なる視座から活動を見つめ直し、新たな座標として結ぶことを目指しています。
展示は1F・2Fの二部構成です。1Fは、アートマネジメント人材等海外派遣プログラムを経験したキュレーター・岩田智哉(The 5th Floorディレクター)が企画し、木村こころ、エリカ・ドレスクラーがアソシエイトキュレーターとして参加。2Fは、トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)が企画し、TOKASやアーツカウンシル東京のプログラムに参加経験のあるアーティストによる展覧会を構成します。
第一弾として発表されたTOKAS展示(2F)の参加アーティストは以下の通りです。
| ・ちぇんしげ(CHEN Shige) |
| ・播磨みどり(HARIMA Midori) |
| ・小林椋(KOBAYASHI Muku) |
| ・黒田恭章(KURODA Yasuaki) |
| ・野村在(NOMURA Zai) |
| ・大原崇嘉(OHARA Takayoshi) |
| ・谷崎桃子(TANIZAKI Momoko) |
| ・海野林太郎(UNNO Rintaro) |
| ・臼井仁美(USUI Hitomi) |
また、エントランスでは、アーツカウンシル東京が運営する創作活動スペース「START Box お台場」で制作を行ったアーティスト・尾形凌(OGATA Ryo)による公開制作が行われる予定です。
天王洲の地で育まれてきたアートの土壌と、次世代を担う才能が交差するWHAT MUSEUMの展示にもぜひご注目ください。
TOKYO ATLASは、天王洲エリアのほか、台場エリアと青海エリアでも展開されます。各会場では、都市の歴史、海辺の風景、建築空間、地下空間など、それぞれの場所性を活かした展示が予定されています。
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台場公園・お台場海浜公園 |
幕末に築かれた台場の歴史と、海へ開かれた人工砂浜の景観を背景に、環境を生かした作品が配置される予定です。 |
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テレコムセンタービル |
大規模なアトリウムに、草間彌生によるバルーン作品が展示予定。建築空間と作品が呼応する祝祭的な体験が期待されます。 |
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青海南ふ頭公園 |
東京港の国際的な海運を見渡す公園で、アーティストや参加者の対話、動植物との共存をテーマにしたプロジェクトが予定されています。 |
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地下駐車場(青海南ふ頭公園内) |
現在は利用を休止している全長197.5mの地下空間が、期間限定で展示会場として開放される予定です。 |
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天王洲エリア |
アイルしながわ、WHAT MUSEUMを中心に、水辺、倉庫、交流拠点が重なる天王洲らしいアート体験が楽しめます。 |
アイルしながわは、単なる展示会場ではなく、天王洲アイルの水辺、都市の記憶、地域交流の積み重ねが重なった場所です。TOKYO ATLASをきっかけに、アート作品だけでなく、運河沿いの散策や周辺施設の回遊もあわせて楽しめる秋になりそうです。
展覧会の詳細や最新情報は、TOKYO ATLAS公式サイトで順次発表される予定です。@TENNOZでも、天王洲アイル会場の見どころを随時紹介していきます。
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本記事は、2026年『国際美術展「TOKYO ATLAS」』のプレスリリースをもとに記事を作成し、広報事務局の許可を得て寄稿したものです。
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